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BCCでお勉強 ルネ・エルスオーダー始末記

BCC
目黒のBCCの展示が新しく衣替えとなったので、久しぶりに訪れて
みました。

BCCでお勉強
衣替えとなった新しい展示のメインは、ミニチュア自転車。
これは、アメリカのエアロ自転車のおもちゃです。

BCCでお勉強
そして、これがその本物。

BCCでお勉強
能書きが書かれています。

さて、今回も今は無き「ニューサイクリング誌」のバックナンバー
を閲覧させて頂きます。
ここは、ニューサイクリング誌創刊からのバックナンバーが揃って
いるので、戦後日本のサイクリング史を知る上で欠かせない貴重な
スペースです。なので、今回も古の自転車事情のお勉強であります。

ニューサイクリング誌1976年 3月号 4月号

今回、ここBCCで読むニューサイクリング誌のバックナンバーは、
フランスはパリ迄行き、憧れの自転車オーダーの名店ルネ・エルス
を訪れ、店頭で自転車をオーダーしたいと交渉するも、門前払いと
なった著者の花田氏が、幸運にもその後に、二台もルネ・エルスの  
オーダーの自転車を手に入れるお話です。 

BCCでお勉強

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折しも、BCCの展示自転車は衣換え、ルネ・エルスの3人乗りの
タンデムが展示されていました。

さて、本題ですが・・・
余り得意ではない片言のフランス語で、お店にいたルネ・エルスの
娘さんのリリーさんに、自転車をオーダーしたいと交渉する著者。
その余り得意ではない片言のフランス語のせいで、相手に自転車を
オーダーしたいとの意図が上手に伝わらないのか、それとも以前、
自転車をオーダーした日本人とのトラプルがあって以来、日本人が
嫌いになったとの噂があり、それ以来日本人からのオーダーを受け
ないとの理由なのか、著者は全く相手にされません。

著者の花田氏、失意の中、このまま引き下がるのも癪に障るので、
何か良い方法は無いかと、添乗員に相談して現地在住の商社マンを
紹介してもらいます。そして、その人を仲介者としてこれまた友人
がたまたま持っていたルネ・エルスの指定オーダーシートをコピー
して、そこに自分の希望を書き込み、さらには、何故自分はルネ・
エルスでオーダーしたいのかを熱く語った、日本語のメッセージを
託します。

それから数ヶ月、何の音沙汰も無いので諦めていたところ、突然、
国際電報が来ます。

その内容は、オーダーした自転車が出来上がったので、日本に送る
から係った費用を払って欲しいとの事。ダメ元と思っていた憧れの
ルネ・エルスの自転車を二台も手に入れる事が出来ました。

その著者が手に入れた自転車は、ランドヌールと、泥除けの着いて
いない軽量のクロスルートと呼ばれる二機種となります。
そして手元に届いたその二機種の自転車の中から、ランドヌールの
特徴ある仕様についてレポートされています。

その仕様とは・・・
シートチューブの寸法が520mmなのに、それよりも大きめなフレ
ームに見えたそうです。トップチューブとダウンチューブの長さを
短くしてベッドチューブの長さを大きく取り、バランスの良い長さ
にしていたそうです。その結果タイヤとペダルの距離が短くなり
ます。
ハンドルを大きく切ると、トークリップの先がタイヤに当たるのだ
そうですが、ロードレースのようなコーナリングをしない限り問題
は無いようです。

また、もうひとつの特徴として、美しいラグを挙げています。
写真では、その美しいラグの様子が分かります。
特にシートラグは、綺麗な曲線の一本巻きステイと、サドル側にと
伸びた尖ったラグが目を引きます。

こんな仕上がりの良いランドヌールを見ていると、亀もオーダーを
して、細かな所を凝った仕様にしたフレームが欲しくなってきます。
でも残念な事に、ルネ・エルスはもう既に廃業して、今は存在して
いません。なので、ルネ・エルスでオーダーする事は出来ません。

しかし、そのルネ・エルスの美しい自転車を見習い、ランドヌール
やシクロツーリズムといった自転車を、ルネ・エルスでオーダーし、
それを研究分析して、日本独自のランドナーという種類の自転車を
造った日本のビルダーは、まだ多く存在しています。自分の自転車
を造ってもらう際に、そのルネ・エルスの乗り易く美しい自転車の
在り方をちゃんと押さえていれば、ルネ・エルスで無くとも、日本
のビルダーでも、同様の美しいランドナーをオーダーする事が可能
です。

このニューサイクリング誌の1976年3月~4月号には、美しい
ランドナーをオーダーするヒントのひとつが書かれています。

ご興味ある方は、BCCでニューサイクリング誌のバックナンバー
を閲覧される事をお奨め致します。

ちなみにBCCはこちらです。




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テーマ : 自転車
ジャンル : 趣味・実用

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No title

確かその記事はバックナンバーを買って読んだことがあります。
そこ頃はパスハンや山サイに夢中だったので真剣に考えることはありませんでしたが、今は色々考えさせられます。
現代では日本のツーリング車の造形美は海外からも注目される程のものになりましたね。個の美しさから全体のバランスのとれた美しさまで。
かつてのツーリスト(大先輩)は、もちろん各地をよく走られていましたが、今はなかなかそうもいかなくなって、自転車への美意識と走ることのバランスが崩れてきていると感じています。
そういう意味からも、エルスが米国COMPASへライセンス譲渡されたのは良いことだと重っています。

ルネ・エルス:今も語り継がれる名フレームビルダー
https://www.compasscycle.com/ja/the-rene-herse-story/

No title

★ INTER8さん
おはようございます。

コメントありがとうございます。

当時はこんな苦労して自転車をオーダーされていたんですね。
今のとにかく軽くて早くてというので無くて、優雅で美しく何よりも乗って楽しい自転車とはを何かを探求されていたんですね。
乗って楽しいとは、早くて性能が良くてだけでは無く、遅くても、とにかく走っているのが嬉しくなるという要素もあるのだと思います。

ルネ・エルスのライセンスは引き継がれているようですが、どうでしょう?かえってルネ・エルスを研究した日本の東叡社や、そこで修行して独立された若いビルダーの方が作る自転車の方が魅力かもしれません。もっとも、オーダーを頼む方が、自分の走りを熟知してオーダーしなければ意味の無い事かも知れません。

ちょっと別の観点ですが、今時の若者が古の自転車に憧れて立ち上げたアメリカのブランドがあります。これ、面白いですよ。
Linus
https://www.linusbike.com/

プロフィール

亀次郎 kamejirou 1958

Author:亀次郎 kamejirou 1958
リタイア後の時間をどのように
有意義に過ごすか?
考えた末の答え、
それが、昔憧れたランドナーと
ロードバイクによる
「自転車乗り」です。

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