静かなる下町の秋の夕暮れ
遠出の自転車禁止令は、相変わらず続いています。
まあ、事故の怪我の治療期間が終えて病状が固定し、診断書を
書いてもらい、保険会社とのやり取りを終える迄は、我慢して
おこうと思っているので、この秋のサイクリングはお預けです。
なので、その分、ウォーキングに勤しんでいる亀であります。
先日も、所要で久しぶりに都内に出て、秋葉原辺りから上野迄
を裏通りをゆっくりと散策して来ました。この辺りをぶらぶら
と歩いていると、海外からの観光客を多く目にします。それも
団体客ではなく、二人か三人程の家族と見受けられるグループ
の方が街角の下町の風景を写真に収めています。東南アジアの
方と思われるグループが大半です。SNSで昭和の香りがする
下町の風情が紹介されて、皆、他では見られない風景を写真に
収めているのでしょうか?
確かにこの辺りは、昔ながらの個人の職人さんの作業場兼住宅
が残っています。宝石アクセサリーを作る工房、飾りボタンを
作る工房、時計を作る工房、木札を作る工房、提灯を作る工房、
仏具を作る工房、等々。また、服飾関係の小物や革細工の材料
を売っているお店等。その多くは問屋ですが、個人にも販売を
しています。
この界隈は、こんな他の街には無い風景を楽しめます。
そして、外国の観光客向けでしょうか?大手のホテルチェーン
では無い、こじんまりしたホテルが新たに沢山建っています。
地方の小さな町を訪れて、ホテルに宿泊し。夕暮れの町並みを
散策し、地元客に愛されてると思われるような居酒屋で、郷土
料理を頂き、静かな夜更けをホテル迄歩いて帰るのは、風情が
ある楽しみです。此処でも、そのような風情の在る下町情緒を
楽しむ事が出来ますが、自宅に帰る為に、人込みの電車に乗る
と、すっかり心地良い酔いが醒めてしまいます。
とろりと酔った中で、ホテルのベットに入るのが極上の愉しみ
でありますが、今迄、都内の下町では味わう事が出来なかった
のが、新しく沢山のホテルが出来たので、此処に宿泊して地方
の小さな町を散策するような愉しみを味わう事が出来ます。
さて、所要を済ませて、ぶらぶらと歩きます。
秋らしく凌ぎ易い季節となり、風も無く車通りも少ない裏道は、
散策するには持ってこいの夕暮れです。
秋葉原から浅草橋を目指して、服飾関係の小物や革細工の材料
を売っている問屋街を抜けて鳥越神社へ。そして、おかず横丁。
お惣菜を売っているお店を覗きながら歩きます。おかず横丁も
終わりとなる処で面白いお店を発見。まだ、開店時間には早い
ので、今度、改めて伺おうかと思います。
そして、佐竹の商店街。
亀は、越境してこの辺りの中学校に通っていたので、此処いら
辺りの景色は懐かしく感じます。
で、今迄、全く気が付かなかったのですが、この商店街の名前
の「佐竹」は江戸時代の大名の佐竹氏に由来するのだそうです。
元々常陸の国の守護大名だった佐竹氏が秋田の久保田藩に移り、
その久保田藩の大名屋敷が、この近くに在ったのだそう。
商店街の看板に佐竹氏に由来する旨の事が書いてありました。
余談ですが、今の秋田県の知事は佐竹さん。大名のご子孫。
なので、秋田県知事は、「殿様」と呼ばれているのだそう。
佐竹の商店街を過ぎて大通りに出て、左に曲がると、昭和通り
とその先にJR御徒町駅が見えてきます。
通り沿いには、亀が中学校時代からずっとこの場所に在る時計
バンドの会社がありました。昔、ラジオのコマーシャルでよく
流れていた老舗の会社です。今でも健在なのが懐かしくもあり、
嬉しい限りです。
アメ横を右に、すっかり明るく眩しいショーウィンドウの吉池
を通りの向いに見て上野広小路に向かいます。
お目当ては、以前から気のなっていたお店。様々な変り味噌を
お酒のアテに頂ける古風な雰囲気の居酒屋です。料理は、味噌
に合う野菜料理と刺身と、更にはジビエ料理が楽しめる居酒屋
です。お店の前に到着すると、開店時刻迄あと少し。なので、
少し時間潰しに池之端をぶらぶらします。

丁度、陽が沈む頃。
野外音楽堂では、アイドルの女の子が歌っています。何だか、
亀の知っている池之端の雰囲気ではありません。

不忍の池の弁天堂もライトアップされて、何か変な感じ。
以前に行った台湾の風景に似ているようです。この辺りも東南
アジアの観光客が増えて、よりエキゾチックな雰囲気になった
のでしょうか?陽が落ち、今迄の静寂な下町風情とは違って、
灰汁の強いアジアの下町のような風情に変わって来たようです。
さて、本日のお目当ての居酒屋。
沢山の種類の日本酒が在ります。この立地にしては、良心的な
お値段。変り味噌を生野菜に付けて食べるのですが、これが、
妙に日本酒に合います。また、本日のお薦めで頼んだお造りが
本鮪とハタ。本鮪は、八戸で揚った延縄漁のもの。釣りものの
本鮪です。赤身、中トロ、大トロと各々切り方を変えています。
本当にこの値段でいいの?と驚くお値段。この鮪ならこの値段
の3倍はとっても良い大変美味しい本鮪です。ハタは、あまり
脂が強くない上品な味わいです。亀の好みとしては、もう少し
寝かせた方が嬉しいなと思われる一品でありました。
で、メインディッシュのジビエが、蝦夷鹿と鶉と猪のグリル。
皆、臭みなく程よいジビエの美味しいお肉と脂を堪能します。
特に、鶉。久しぶりに美味しい鶉を頂きました。昔読んだ食通
の小説家のエッセイに、鶉は、骨を嚙み砕いた時に口の拡がる
味と香りが最高の美味しさと書かれていましたが、正のそれを
感じる事が出来ました。なかなか、この味を感じる事の出来る
鶉には、最近出会う事が出来ません。
ああ、すっかり良い気分となりました。
この後、電車に乗って帰るとなると、その余韻がすっかり消え
去ってしまうのが残念です。亀が好きな、京都の下町のゲスト
の数日連泊して京都の下町の美味しいお店巡りと同様に、この
辺りのホテルに連泊して、この界隈の美味しいお店を巡るのも
愉しい事でありましょう。
今回は、料理の写真を撮りませんでした。
理由はふたつ。
ひとつは、食べる事に専念して、観た感じと食べた味と香りに
全神経を向けたいので、写真と撮る為に余計な事に頭を巡らせ
たく無かった為。
もうひとつは、料理の写真を撮ると、その映像から検索されて
その居酒屋の名前と場所が判ってしまうから。このお店は内緒
にしておきたい格別のお店なので、多くの方が知ってしまって
混雑すると困るので・・・






にほんブログ村
まあ、事故の怪我の治療期間が終えて病状が固定し、診断書を
書いてもらい、保険会社とのやり取りを終える迄は、我慢して
おこうと思っているので、この秋のサイクリングはお預けです。
なので、その分、ウォーキングに勤しんでいる亀であります。
先日も、所要で久しぶりに都内に出て、秋葉原辺りから上野迄
を裏通りをゆっくりと散策して来ました。この辺りをぶらぶら
と歩いていると、海外からの観光客を多く目にします。それも
団体客ではなく、二人か三人程の家族と見受けられるグループ
の方が街角の下町の風景を写真に収めています。東南アジアの
方と思われるグループが大半です。SNSで昭和の香りがする
下町の風情が紹介されて、皆、他では見られない風景を写真に
収めているのでしょうか?
確かにこの辺りは、昔ながらの個人の職人さんの作業場兼住宅
が残っています。宝石アクセサリーを作る工房、飾りボタンを
作る工房、時計を作る工房、木札を作る工房、提灯を作る工房、
仏具を作る工房、等々。また、服飾関係の小物や革細工の材料
を売っているお店等。その多くは問屋ですが、個人にも販売を
しています。
この界隈は、こんな他の街には無い風景を楽しめます。
そして、外国の観光客向けでしょうか?大手のホテルチェーン
では無い、こじんまりしたホテルが新たに沢山建っています。
地方の小さな町を訪れて、ホテルに宿泊し。夕暮れの町並みを
散策し、地元客に愛されてると思われるような居酒屋で、郷土
料理を頂き、静かな夜更けをホテル迄歩いて帰るのは、風情が
ある楽しみです。此処でも、そのような風情の在る下町情緒を
楽しむ事が出来ますが、自宅に帰る為に、人込みの電車に乗る
と、すっかり心地良い酔いが醒めてしまいます。
とろりと酔った中で、ホテルのベットに入るのが極上の愉しみ
でありますが、今迄、都内の下町では味わう事が出来なかった
のが、新しく沢山のホテルが出来たので、此処に宿泊して地方
の小さな町を散策するような愉しみを味わう事が出来ます。
さて、所要を済ませて、ぶらぶらと歩きます。
秋らしく凌ぎ易い季節となり、風も無く車通りも少ない裏道は、
散策するには持ってこいの夕暮れです。
秋葉原から浅草橋を目指して、服飾関係の小物や革細工の材料
を売っている問屋街を抜けて鳥越神社へ。そして、おかず横丁。
お惣菜を売っているお店を覗きながら歩きます。おかず横丁も
終わりとなる処で面白いお店を発見。まだ、開店時間には早い
ので、今度、改めて伺おうかと思います。
そして、佐竹の商店街。
亀は、越境してこの辺りの中学校に通っていたので、此処いら
辺りの景色は懐かしく感じます。
で、今迄、全く気が付かなかったのですが、この商店街の名前
の「佐竹」は江戸時代の大名の佐竹氏に由来するのだそうです。
元々常陸の国の守護大名だった佐竹氏が秋田の久保田藩に移り、
その久保田藩の大名屋敷が、この近くに在ったのだそう。
商店街の看板に佐竹氏に由来する旨の事が書いてありました。
余談ですが、今の秋田県の知事は佐竹さん。大名のご子孫。
なので、秋田県知事は、「殿様」と呼ばれているのだそう。
佐竹の商店街を過ぎて大通りに出て、左に曲がると、昭和通り
とその先にJR御徒町駅が見えてきます。
通り沿いには、亀が中学校時代からずっとこの場所に在る時計
バンドの会社がありました。昔、ラジオのコマーシャルでよく
流れていた老舗の会社です。今でも健在なのが懐かしくもあり、
嬉しい限りです。
アメ横を右に、すっかり明るく眩しいショーウィンドウの吉池
を通りの向いに見て上野広小路に向かいます。
お目当ては、以前から気のなっていたお店。様々な変り味噌を
お酒のアテに頂ける古風な雰囲気の居酒屋です。料理は、味噌
に合う野菜料理と刺身と、更にはジビエ料理が楽しめる居酒屋
です。お店の前に到着すると、開店時刻迄あと少し。なので、
少し時間潰しに池之端をぶらぶらします。

丁度、陽が沈む頃。
野外音楽堂では、アイドルの女の子が歌っています。何だか、
亀の知っている池之端の雰囲気ではありません。

不忍の池の弁天堂もライトアップされて、何か変な感じ。
以前に行った台湾の風景に似ているようです。この辺りも東南
アジアの観光客が増えて、よりエキゾチックな雰囲気になった
のでしょうか?陽が落ち、今迄の静寂な下町風情とは違って、
灰汁の強いアジアの下町のような風情に変わって来たようです。
さて、本日のお目当ての居酒屋。
沢山の種類の日本酒が在ります。この立地にしては、良心的な
お値段。変り味噌を生野菜に付けて食べるのですが、これが、
妙に日本酒に合います。また、本日のお薦めで頼んだお造りが
本鮪とハタ。本鮪は、八戸で揚った延縄漁のもの。釣りものの
本鮪です。赤身、中トロ、大トロと各々切り方を変えています。
本当にこの値段でいいの?と驚くお値段。この鮪ならこの値段
の3倍はとっても良い大変美味しい本鮪です。ハタは、あまり
脂が強くない上品な味わいです。亀の好みとしては、もう少し
寝かせた方が嬉しいなと思われる一品でありました。
で、メインディッシュのジビエが、蝦夷鹿と鶉と猪のグリル。
皆、臭みなく程よいジビエの美味しいお肉と脂を堪能します。
特に、鶉。久しぶりに美味しい鶉を頂きました。昔読んだ食通
の小説家のエッセイに、鶉は、骨を嚙み砕いた時に口の拡がる
味と香りが最高の美味しさと書かれていましたが、正のそれを
感じる事が出来ました。なかなか、この味を感じる事の出来る
鶉には、最近出会う事が出来ません。
ああ、すっかり良い気分となりました。
この後、電車に乗って帰るとなると、その余韻がすっかり消え
去ってしまうのが残念です。亀が好きな、京都の下町のゲスト
の数日連泊して京都の下町の美味しいお店巡りと同様に、この
辺りのホテルに連泊して、この界隈の美味しいお店を巡るのも
愉しい事でありましょう。
今回は、料理の写真を撮りませんでした。
理由はふたつ。
ひとつは、食べる事に専念して、観た感じと食べた味と香りに
全神経を向けたいので、写真と撮る為に余計な事に頭を巡らせ
たく無かった為。
もうひとつは、料理の写真を撮ると、その映像から検索されて
その居酒屋の名前と場所が判ってしまうから。このお店は内緒
にしておきたい格別のお店なので、多くの方が知ってしまって
混雑すると困るので・・・






にほんブログ村
スポンサーサイト