ランドナーで行く 九州縦断 その2 蔵之元-阿久根

さて、天草の牛深からフェリーに乗って長島という島の蔵之元に
渡り、その島からは橋を渡って、今日の宿泊地である阿久根迄、
向かいます。
フェリーを待つ間に、フェリー乗り場の休憩室の隣にある展示室
を拝見します。展示室の真ん中に、大きな地図があり、江戸時代
の海運航路が描かれています。
よく、「北前船」と呼ばれていますが、あれは間違えで、本当は
「北国廻船」と呼ばれた日本海側の海運航路を指します。
で、日本海側の海運航路だけでなく、太平洋側や瀬戸内海や九州
も含めた航路を走る船の名前は「北前船」ではなく、「弁才船」
と書いて「べざいせん」呼ばれていました。
で、ここの地図に描かれている航路の説明も、ちゃんと「弁才船」
となっていました。
更に、その地図には、各地の寄港地と各地の民謡の音頭が記載を
されています。そして、その音頭の発祥となったのが、この牛深
の「ハイヤ節」なんだそうです。
へぇ~。
この牛深の地は、江戸時代、海運の寄港地として、鹿児島と長崎
の間を繋ぐ重要な場所で、大変栄えた港だったそう。その栄えた
港で作られた「ハイヤ節」があちこちに拡がっていき、各地の音頭
のルーツとなったんだそうです。

さて、フェリーがやって来ました。



穏やかな八代海をフェリーは進みます。

で、蔵之元港に到着しましたら、いきなりの大歓迎。

天草とは違い、傾斜がキツくて長い坂道です。

景色はいいんですけどね。

あの尾根幹よりも傾斜がキツくて長い坂道のアップダウンが続く、
エグいローラーコースターロード。
こんなアップダウンが延々と続きます。
遙か彼方迄見通せる斜面に、一筋の道が下がって上がって斜面の
向こう側に消えて行きます。気持ちが萎えてきます。
そして、こんな道が延々25kmも続くのでした。
この道、ひとつもトンネルが無く Ride with GPS の獲得標高と
最大斜度は、正味の数字となります。以前走った、四国最西端の
佐田岬よりは楽ですが、やれやれです。
暫くそんな道を走ります。

と、石垣と白い塀に囲まれた、まるでお城みたいな民家。
今迄、色々な豪邸見ましたが、こんなの初めて。すんごいな~。
まだまだアップダウンは続きます。
そんな坂道を上がっていると、展望台に停車している自動車の脇
で、双眼鏡を手にした男性の方から声を掛けられます。
走るのを止めて、展望台の方に向かいます。
お話をすると、亀よりも6歳程歳上のその方、若い頃ランドナー
を持って、あちこち走られていたそう。で、亀が、ランドナーで
走っているのを見て、懐かしくなって声を掛けられたんだそう。
あちこちをこのランドナーで走っていると、同じような事がよく
あります。ランドナーで走る楽しみのひとつでもあります。

狭い海峡と渡ると、九州にまた戻ります。

この橋を渡ると、九州です。
そして、鹿児島県に入ります。生まれて初めての鹿児島。
これで、まだ行ってない県は、高知県と宮崎県だけとなりました。

さあ、国道3号線の表示が見えて来ました。本日の宿、阿久根迄
はもうすぐです。





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